外国人家事支援人材の在留資格について

  • 2018.04.06 Friday
  • 10:08

 

 

外国人の家事支援人材について、4回目の今回が最後になります。

1回目は、外国人家事支援人材事業の経緯について、

2回目は、外国人家事支援人材のためのビザの要件について、

3回目は、外国人家事支援人材を雇用する特定機関について、

お話してきました。

4回目の今回は、外国人家事支援人材事業(以下、本事業)の開始から約2年経過した現在の状況について、お話したいと思います。

 

本事業の対象となる特区は、現在のところ、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県4都府県になります。

 

東京都の発表したデータによると、

2017529日から事業が開始され、

2017111日現在、東京都で特定機関としてサービスを開始しているのが4機関、

順次開始を予定しているのが2機関となっています。

 

また、受け入れ予定の外国人家事支援人材の国籍は、全てフィリピン国籍となっています。

フィリピンの方は、他の国でもハウスキーパーとして多数活躍している実績があり、

英語が通じるという点も、有利です。

さすが、家事レベルの高さについて、国を挙げてアピールする国だけありますね。

 

 

また、神奈川県においては、20167月に第一号の3機関が特定機関となりました。

現在、東京都と同じ6機関が特定機関となっています。

こちらも、受け入れ予定の外国人支援人材の国籍は、全てフィリピン国籍となっています。

 

 

大阪では、3機関が特定機関となっていますが、

いずれも東京で特定機関となっているのと同一の機関です。

こちらは、受け入れ予定の外国人支援人材の国籍が公表されている資料を見つけることができなかったのですが、

特定機関が東京都・神奈川県と重複していることから推定すると、

おそらくフィリピン国籍の方が大多数だと思われます。

 

 

また、兵庫県については、20177月に第三者管理協議会が設置されたばかりなので、

おそらく現段階ではまだ特定機関はないと思われます。

 

 

特例期間となっている機関(企業)は、いずれも、家事支援事業において、いわゆる“大手”の企業ばかりです。

特定機関として認められるためには、それだけの実績や経験、ノウハウがないと厳しいのかもしれません。

 

 

いずれにしろ、今後家事支援事業の市場は、6000億円規模になるとも言われている成長分野です。

現在、特区での試験的な導入ですが、

この結果如何によっては、全国的に範囲が広げられる可能性もあるでしょう。

 

 

現在のところ、家事支援人材として外国人の受け入れを、手探りで進めている日本ですが、

既に外国人家事支援人材による家事支援サービスを受けた方たちの感想は、おおむね良好のようです。

 

また、家事支援という業務内容の特性上、業務に従事する場所は家庭内となり、

外国人家事支援人材の人権を侵害するような依頼者がいないとも限りませんが、

これらの問題を解決するために、特定機関では、教会や自治会、地元のNPO団体と協力し、

家事支援人材として来日した外国人が、地域になじむためのサポートをしていく体制を整備することにも力を入れているようです。

 

このように、人材不足が深刻な日本の労働現場において、家事支援事業も例外ではなく、

特定機関としては、この特区での事例を是非とも成功させ、

将来的には全国に導入を拡大し、人材不足を解消できることを期待していることがわかります。

 

また、外国人材側にとっても、移民として日本で長期的に活躍していきたいという考えもあるようです。

 

しかし、元来外国人に対しては閉鎖的な考え方の根強い日本です。

日本政府は依然として移民政策には慎重的で、

前回も述べたように、家事支援人材としての雇用機関は3年を上限としており、

今後法改正がなされない限り、3年経ったら帰国せざるを得ないように、

なかなか特定機関や外国人家事支援人材の思惑どおりにはいかないようです。

 

 

 

最後はかなり個人的な意見で締めくくりたいと思います。

家事も育児も仕事も、と、忙しくて回らない昨今の日本人女性。

「ワンオペ」という言葉も随分と周知されるようになり、家事を外注できたら、どんなに楽だろう、と思います。

そういう意味では、外国人家事支援人材の環境が健全に保全され、人材確保につながり、経済が活性化するのであれば、

本事業の推進にも基本的には賛成です。

しかし、片や、就業後も、家事や育児をしたくないとの理由でまっすぐ家に帰らず、

のらりくらりと時間を潰す男性社員を揶揄して「フラリーマン」という言葉さえ生まれる日本です。

女性の働き方改革や社会進出促進を背景の一つとして始まった本事業ですが、

家事外注にはお金がかかるのも事実です。

どの家庭も、じゃぁ外注を…と簡単に言えるほどお金に余裕があるわけでもありません。

だったら、まずは「家事も育児も女性が担って普通」という意識の改革の方が先決では?と思ってしまいます。

だって、そこに、夕食後はスマホゲームに勤しみ、休日にはソファでごろごろとテレビを見ている

(家事をやってもらってもお金のかからない)人材がいるわけだし

と思いつつも、結局は夫の教育よりお金出して家事委託した方が楽ちんだわ、とあきらめ、

家事支援事業について検索している自分がいるのですが…。(^_^;)

 

 

 

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